得意とするもの
漢方薬と合わせて不定愁訴も
併設の漢方薬専門の薬店
薬石効無くということわざの語源
当院は鍼灸施術が主体になり「舌診・脈診・腹診・望診・問診」といった漢方の所見プロセスに則って一人ひとりの患者様の体質や病気の本質を見極めます。
薬店「漢方鼎」はあくまでも補助的なもので、患者様のご要望や必要に応じて漢方と鍼灸、中医学などを融合して総合的な体質改善を図ります。一般的な薬局のように病名や症状だけお聞きして漢方薬をお出しすることはありません。とにかく一度(無料)相談をお受けになってみてください。スタッフの登録販売者2名と院長(鍼灸師)が対応します。
店名 | 薬店 漢方鼎 |
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所在 | 千葉県成田市不動ケ岡2026-1 |
内容 | 生薬由来の医薬品の販売と漢方相談など |
※漢方薬は、一般的に「高価な煎じ薬」というような高いイメージがありますが、当店で扱っている漢方薬は第2類・3類に分類される市販薬になります。価格は通常の薬局やドラッグストア等と同じです。ですが最も安く使う方法は病院で保険が適応される漢方薬「医療用漢方製剤」を処方していただくことです。継続して服用する場合は漢方医のいる病院をお勧めしています。
漢方との出会い
私は今から40年前、大塚敬節先生の教科書を使い傷寒論や金匱要略に基づいた(吉益東洞の)古方派の漢方を学びました。その際の師は奥田謙蔵先生に学んだ藤平健先生や小倉重成先生です。先生達は千葉大学東洋医学研究会で広く医師や医療関係者、一般に対して漢方を広めてこられました。ちなみに加齢性白内障に「八味丸」を流行らせたのは藤平先生ですし、玄米菜食縄跳び千回を提唱し患者さんたちを治療されていたのが小倉先生で、千葉においてはかなり有名な方々です。
そして、これらの先生に引き合わせてくださったのが、関東鍼灸専門学校開校(当時の理事長)の小林三剛先生です。前の東京易占学校校長でもあった先生とは学校設立以前からのお付き合いで「東洋医学原論」という著書の編集をお手伝いしていました。
他にも東洋医学研究会に縁のあり、お世話になっている先生方に(社)全日本鍼灸学会千葉大会の際に大会長をお願いした松下嘉一先生、風邪の初期症状で先生の右に出る方はいない鎌田慶一郎先生、国際的に有名で千葉県蓮沼で開業されている秋葉哲生先生などもおられます。
現在、千葉大学東洋医学研究会は千葉大学大学院医学研究院「和漢診療学講座」と名称を変えて千葉大学准教授で日本東洋医学会認定漢方専門医でおられる並木隆雄先生を中心とした優れた講師陣によって引き継がれております。先日、私が会長を務めていた千葉鍼灸学会に並木先生をお迎えして、今後の千葉県における病院(主に漢方医のいる大学病院や診療所など)と鍼灸院との連携についてお話をいただきました。そのお話の中で、地域包括支援のチーム医療の中に鍼灸が含まれたのを機に、鍼灸と漢方を活用して支えあう構図を模索したいという構想をお聞きしました。
兼ねてより私も、パーキンソン病の共同研究や早期認知症学会でもお世話になっている湯浅先生(鎌ヶ谷総合病院)や、榊原先生(東邦大医学部佐倉病院)のお話をお聞きし千葉県におけるオレンジパスに関心があり、何かできたらと考えておりました。今回、漢方に特化した薬店を開くきっかけになったのは、こういった背景があったからで、何か「関東地域における病鍼連携」ができないだろうか?という動機があってのことです。
<<千葉の先人たち(千葉大学 大学院医学研究院 和漢診療学講座)>>
漢方の考え方
漢方の考え方は、食物や薬をその時々の調子に合わせて正しく摂取することにあります。また、人の体は季節によっても1日の時間によっても常に変化していますので、それに対応した暮らしを心がけることも重要です。食べること、寝ること、住まうこと。あらゆる行動が自然の理にかなっていることが大事。それを無視すると身体は病気に傾きます。つまり、生活習慣を見直し正しく過ごし、四季に応じて旬のものを摂るようにすることで健康な身体を手に入れることができるのです。目に見えるものだけでなく見えない「気」も感じ意識してみるのもいいかもしれません。
漢方の「望・聞・問・切」(四診)
漢方や鍼灸では「望・聞・問・切」という独自の診断法で分析し病の本質を見つけます。
望 | 顔や身体を外から観察する |
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聞 | 声や音を聞いて響きを感じる |
問 | 経緯など様々な質問をする |
切 | 身体に触れ脈やお腹を調べる |
漢方薬は証に基づいて処方されます。その証をたてるのに必要な情報が上記の4要素です。しかし、薬局等ではお客様の体に触れることは医師法違反なのでできません。よって、通常は病名だけによる選薬が行われているのが現状です。
しかし、これでは正しい証は得られませんので効かないことも多々あるようです。「漢方薬は長く飲み続けなければ効果が発揮できない」と言われたりしますが、葛根湯などの風邪薬は六病位という分類でいえば比較的軽い部類なので数分ないしは数時間ですぐに効果が表れます。子宝漢方などでも当院では15日を単位に考えています。
つまり同じ薬を飲み続けて何らかの症状の変化が無ければ証が外れている(処方の間違い)と考えます。実際、ほとんどの方々は変化します。また、何らかの変化があれば証が変わる(変動する)こともあるので、その都度診立て直しを行う必要があります。同じ薬を直接対面せず四診(診断)もせず通販で購入するなんて私には無謀に思えてならないのです。
漢方カルテ
図は当院で使っているカルテの一部です。このようにお腹と舌と脈など多岐にわたって観察を行いますので、初めての時は時間がかかります。特に子宝漢方の初見にはこれとは別に3枚のカルテを用います。
「倦怠感・頭痛・いらだち・おちこみ・筋肉の疲れ引きつり・めまい・物忘れ」など原因不明で病名のつかない病気や症状に鍼灸だけで改善しない場合は漢方薬を併用するといいケースがあります。まずは漢方の無料相談をお受けになってみてください。