得意とするもの
脳の病気にも鍼灸が有効
昔から脳波やf-MRIによる解析で鍼灸が脳にどのような影響を与えるかの研究を行ってきました。写真は千葉大にて脳波測定中!被検者は鍼灸学校の学生。左手の合谷というツボに鍼をしているは私。
脳研究について「鍼刺激が脳に影響を及ぼす!?」
(社)全日本鍼灸学会 千葉地方会 会長 酒井茂一
<共同研究>
千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センター
http://www.cfme.chiba-u.jp/
脳機能計測解析研究部門 笠置泰史、吉田晋、下山一郎
自動車事故対策機構千葉養護センター 河野守正、岡 信男
被験者及びパラダイム
健康ボランティア 4名(男性 19-31 y/o)
つぼ:左合谷(WHOコード L14) 寸3?3(0.20×40?) 銀鍼使用
課題
0) 安静(1 min) ⇒合谷(1 min) ⇒雀啄(1 min)
1) 置鍼(30 sec) ⇒雀啄(30 sec) ×4施行
2) 安静(30 sec) ⇒ブラシ(30 sec) ×4施行 または
3) 安静(30 sec) ⇒ローラ鍼(30 sec) ×4施行
記録及び解析
SIEMENS社 Symphony, 1.5 Tによる
T2* 5 mm スライス 1シリーズ/3s 記録
解析
Statistical Parametric Mapping
統計的パラメトリックマッピング
独立成分分析(ICA)による結果(課題0・被験者D)
空間パターン(独立成分)
SPM2による結果(課題1,2・被験者A)
SPM2による結果(課題1,2・被験者B)
結語
合谷に与えられた持続的鍼刺激(雀啄)によっては、全例について同部位に著明な血流変化は認められなかったが、手掌のブラッシング刺激、もしくは小児に用いられるローラー鍼による刺激によって、対側第1次体性感覚野付近に安静時と有意な差を持つ血流変化が認められた。鍼刺激で第1次体性感覚野に変化が検出できなかったのは、受容野の大きさによるものなのか、感覚のモダリティーの違いなのか、患者と正常人の違いによるものなのか?まだ結論が出せなかった。しかしながら全日本鍼灸学会の研究報告などみると有効例も多く出るようになってきているので今後はペット(PET、Positron Emission Tomographyの略で日本語では陽電子放射断層撮影)などで変化を捉える研究を模索中。
※この研究からパーキンソン病や認知症に対する鍼灸の研究へとつながっていきます。>>パーキンソン病の鍼灸
第15回早期認知症学会 第15回学術大会in佐倉
テーマ 超高齢化に本を支える医療と町づくり:医と食と住と
鍼灸シンポジウム開催!
「鍼灸への期待,脳を賦活し、地域のセーフテイネットたる」
平成26年9月14日(日曜)8:30?10:45
座長
酒谷 薫(理事) (日大電気電子工学科次世代工学技術研究センター兼同医学部脳神経 外科)
酒井 茂一(千葉鍼灸学会会長)
(1) 「地域連携と鍼灸ネットワーク」
矢野 忠(明治国際医療大学特任教授)
(2) 「片頭痛:病態を鍼灸から考察する」
鳥海 春樹(慶応大神経内科)
(3) 「パーキンソン病:鍼治療研究」
志茂田 典子(千葉鍼灸学会副会長)
(4) 「認知症:鍼灸の作用機転」
酒谷 薫(日大医学部脳神経外科)
指定発言「東洋医学の生命観」
小林 詔司(関東鍼 灸専門学校)